「パニック発作」と「広場恐怖・予期不安」について

パニック発作

電車やバス、エレベーターなどの閉鎖された空間でこのまま閉じ込められたらどうしようとか、出れなくなるのではないか?息苦しくなったらどうしようなどという根拠のない強い不安や恐怖感に襲われて、動悸や息切れ、手や体の震えなどの自律神経症状が突然あらわれます。
これを、「パニック発作」といいます。

 

広場恐怖・予期不安

一度「パニック発作」を経験すると、発作がおこった同じような状況や場所が怖くなり、同じような状況で再び「パニック発作」が起こり、次第にその状況や場所を回避しようとします。
これを、「広場恐怖」といいます。

また、いつこの「パニック発作」が起きるのかという不安を「予期不安」といい、パニック障害の症状の中核症状となっています。

 

発作への恐怖を克服

「パニック発作」は生物学的には、脳の青斑核や偏桃体が関与していると言われています。この部位の過活動などが原因と言われ、神経伝達物質としてはセロトニンが大いに関与しています。そのため、治療にはセロトニン再取り込み阻害薬であるSSRIが第一選択薬として使用されます。

また、発作が薬により安定してきたら不安の強い場所や状況へ段階的に暴露を行い、発作への恐怖を克服していく(暴露療法)ことも必要となります。

 

パニック障害の治療

パニック障害の治療は、順に追って治療していくことがとても大切で、そのためには精神科医からの適切なアドバイスが必要となります。

また、なかなか不安が取れず二次的にうつ状態になり日常生活に支障をきたすこともあります。その場合は、ストレスケア病棟などに入院して休養加療することもお勧めします。

また、パニック障害においてパニック発作を起こしやすくなる嗜好品は、タバコ、カフェイン飲料、アルコール、炭酸飲料と言われています。このほかに、睡眠不足も発作をおこしやすくするため生活リズムを整えることもとても重要となります。

 

パニック障害に関するお悩みは専門家へ

衣ヶ原病院では、ストレスケア病床もありパニック障害における休養入院も可能ですので

お困りの症状がございましたらお気軽にご相談ください。