現在、てんかん診断や治療のために受診された患者様にアンケートをお願いしております。ご協力いただき心より感謝申し上げます。おかげ様で多くの患者様・ご家族様から貴重なご意見を賜ることが出来ております。今後、皆様より頂きましたご質問に対し可能な範囲で回答させていただきたいと考えております。どうか宜しくお願いいたします。

 

Question1
薬は一生飲み続けないといけませんか?

 

<Answer>

抗てんかん薬により60-70%の人が1年以上の寛解状態となりますが、てんかんが治癒したのか、薬により発作が抑制されているに過ぎないのかを見分けることは困難です。2年以上寛解している成人の患者様において服薬を継続した場合、発作が再燃する可能性はその後2年間で約20%であるのに対し、中止した場合は2倍の確率で発作の再燃が起こるとされています。

また、寛解年数の長さに応じ再燃の確率は低下することも知られています。
断薬後の再燃危険因子としては、30歳以上での発病・総発作回数が100回以上・神経学的異常所見あり・脳波異常の存在・第一選択薬が無効であったこと等が挙げられており、こうした条件を踏まえ、断薬による利益と発作再発が就労や生活の質に与える影響を十分に検討し患者様が最終的な決定をされるお手伝いができればと考えております。

 

参考文献
成人てんかんの薬物治療終結のガイドライン(日本てんかん学会)
てんかん学ハンドブック第4版(兼本浩祐 医学書院)

 

てんかんの相談は当院へ

衣ヶ原病院では、てんかん専門外来(予約制)を設けております。詳細な病歴聴取を行った上での治療を心がけております。脳波検査とCT検査も院内で行うことができます。

てんかん発作でお困りの方、抗てんかん薬の副作用や妄想・うつ状態等の精神科的合併症のため生活に支障がある方など、当院ではてんかんに関する相談をお受けしております。

不安な点がございましたらまずはお気軽にご相談ください。

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