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リワークプログラムはなぜ必要?
うつ病や適応障害の症状は治療により改善を期待できますが、
なかなか復職に至らない方も多く見られます。
また、一度復職したもののまた再休職してしまう方も多いです。
スムーズな復職や再休職を防ぐためにも
復職前のリワークプログラムの利用が推奨されます。
(1)うつ病・適応障害の症状の改善について
うつ病や適応障害などでは、
気分の落ち込みや意欲の低下、
不安感、睡眠障害など
様々な症状がおこります。
まずは、仕事をしている方は休養し、
投薬治療を行うことで次第に症状は改善していきます。
症状の改善の期間は症状の程度によりますが
1~3か月程度はかかる方が多く見られます。
(2)体力づくりと復職準備のためのリワーク参加の意味
1か月以上休養すると、
体力も落ち生活リズムも乱れることがよくあります。
そのためうつ症状が改善し、
職場復帰への意欲がでてきたら
再休職予防のため準備をしていくことがとても大切です。
そのためには、
まず生活リズム(起床、就寝時間など)を整える。
あわせて、体力づくりとしての散歩(1日8000歩程度目標)を
個人のペースに合わせて行います。
また、うつ症状が改善しても
処理能力や理解力、
集中力等をつけるために
リワークプログラムへの参加が必要となります。
リワークプログラムは、
職場復帰の模擬出勤としての役割と
リワークプログラムを通して
どうして休職に至ったかについての理解、
および今後の対策を気づき学ぶことが目的となります。
また、個人で図書館等で復職練習しても
対人関係やコミュニケーションの練習はできません。
人のなかでの緊張感や対人関係の練習は
より職場に近い状況で行われる
リワークプログラムに参加しないとできない体験です。
(リワークプログラム平均利用期間は4か月程度といわれます)
(3)復職前の職場との面談
復職時には、職場復帰可能の診断書が主治医から出るとそれに応じて、
産業医や保健師、職場上司との面談があります。
そこで、症状の改善の確認と
今後の仕事内容の確認、
就業制限の必要性など話し合います。
この面談についても
クリアできるような状態に準備しておくことが大切です。
そのためにも、
リワークプログラムを通して自分自身の考え方の傾向や対策、
問題について向き合っておくことが大切となります。
リワークプログラムなどで十分な理解が得られていれば
スムーズな復職が可能となります。
復職へ向けての準備は専門機関での実施をお勧めします
このように、うつ病や適応障害の復職にあたっては、
再休職や症状の再燃を防ぐためにも
専門的なリワークプログラムを利用した
しっかりとした治療と準備が必要です。
当院では、リワークプログラムを
衣ヶ原病院と
みよしメンタルクリニックで行っております。
当院通院の方が優先ですが
リワーク参加のみの方も受け入れておりますので、
まずはお気軽にご相談ください。